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わかりやすく解説します!台湾総統選挙制度

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今と昔で違う台湾総統選挙制度

時代は遡ること孫文まで

現在の台湾の政治制度は元々中国大陸で建国された中華民国の政治体制が戦後台湾で維持されているものです。ですので、歴史を辿っていくと孫文等が活躍した時代に遡ります。

中華民国は1912年に中華民国臨時政府として成立し、その臨時大総統として設けられ、孫文がその地位につきました。その後、北洋軍閥が実権を握り1913年に正式に大総統が国家元首と位置づけられ、袁世凱が初代大総統として就任しました。その後紆余曲折を経て、1947年に正式に憲法が施行された際に、現在の中華民国の総統として定義されています。従って、現在○○代総統というのはこの1947年の就任から起算しています。

当初は実質的には独裁政権だった

初代総統に就任したのは蒋介石でした。この頃の総統は間接選挙制を取っており、全国から選ばれた国民大会代表が総統、副総統を選出する形でしたが、この国民大会、第一回代表が選ばれた後に中華民国政府が国共内戦に敗れ台湾に逃れてきたことから、その後は台湾地域以外の代表の改選が出来なくなってしまいました。

建前上、全中国を統治しているとしている中華民国としては、この原則を曲げることができず改選は凍結される事となり、万年国民大会と揶揄されます。結果、李登輝総統の誕生まで蒋介石、蒋経国親子の政権が続くことになります。

李登輝総統が直接選挙への道を開いた

1988年に蒋経国が死去したことから、規定に基づき副総統だった李登輝副総統が自動的に総統に昇格しました。このことは蒋家による統治が終わりを告げたことの象徴であり、台湾社会においても民主化運動が大きくなってきていました。李登輝総統は就任後国民大会の凍結等、政治改革を推し進め1996年に初めての直接選挙を実現させました。

中華民国歴代総統一覧

現在の台湾総統選挙制度

今の台湾総統選挙は直接選挙

蒋経国の死去後、李登輝副総統が規定に基づき総統に昇格し、台湾人(内省人)として初の総統となりました。また時代の変化もあり、民主化の声は日にひに強くなっていきます。

1994年に一部憲法を凍結した上で、総統・副総統選挙の際は「中華民国憲法増修條文」を適用することで、1996年に初めての直接選挙を実現しました。

台湾の総統は任期は4年で二期8年までと決められています。1996年に始まり4年ごとに総統選挙が実施されます。4年ごとと言えばオリンピックですが、ちょうど夏季オリンピックの年が選挙の年となります。

中華民国総統選立候補の条件は?

総統・副総統選挙は主に「總統副總統選舉罷免法」に依拠して実施されます。立候補できる諸要件は以下の通りです。

  • 中華民国自由地区(すなわち中華民国が実効統治している台湾及びその離島地区)に居住6ヶ月以上且つ籍をおいて15年以上の選挙権を持つ者
  • 年齢40歳以上
  • 主要政党による推薦であること。主要政党の定義は前回の総統・副総統選挙或いは立法院議員選挙での推薦立候補者の総計得票数が、有効投票数の100分の5以上
  • 少数政党或いは無党籍で立候補を行う場合は、公民署名を集めることにより立候補が可能。但し、直近の立法院議員選挙の投票登録者数の100分の1.5以上あること
  • 中華民国籍に復帰した者、帰化により中華民国籍を取得した者、大陸地区或いは香港、マカオの居住者で台湾地区に入境許可を得た者は総統、副総統候補として登録できない
選挙はいつ?任期は?

台湾中華民国総統の任期は4年で、2期までとされています。就任日は5月20日となっており、選挙は4年に一度、1月が投票日となります。

まとめ

1996年に直接選挙になり、初めて民主的な制度で台湾の中華民国総統が選ばれる様になりました。中華圏で唯一民主的な政治体制が確立され、2000年にはこれも中華圏で初の選挙による平和的な政権交代が実現しました。民主化からまだ20年あまり、台湾の政治制度はまだまだ民主化の道を走り始めたばかりであり、現在も壮大な実験とも言える歩みは続いています。

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